1.経済産業省より本事業に関する説明
経済産業省 商務・サービスグループ クールジャパン政策課 課長補佐 澤原宜 謙 氏
2.採択企業による成果発表(6社)
成果発表1: スタートバーン株式会社 渡辺 有紗 氏
『~Sizeless Twin~ファッション産業におけるNFT/メタバースを活用した展示の高度化事業』
3月4日~13日の期間で馬喰町のギャラリーにてユニークピース並びにそのデジタルツインの展示を実施。
これまで、ファッションブランドの収益源は実物の洋服の販売に限られ、特にオートクチュールの場合は販売対象の層が限定的でした。メタバース/NFTを活用することで、ブランドにとっては販路の多様化、デザイナーにとっては表現の広がりを期待することができます。加えて、弊社スタートバーンが提供する「Startrail」の仕組みを通して、二次流通時の還元金という新たな収益源も得ることができます。
今回はファッション業界の流通にこの様に新しいソリューションを提供しながら、実際に来場者がデジタルツインを想起・体験できる展示を行いました。
成果発表2: 株式会社Mogura 久保田 瞬 氏
『VRとメタバースで実現する新しい工場見学~ワープ型オープンファクトリー~』
Moguraでは、大阪のFacrorISM実行委員会と協働し、VR(バーチャルリアリティ)を用いたオープンファクトリー(技術の見える化展示会)の実証事業を実施しました。今回の講演では、町工場が抱える課題をVRそしてメタバース、アバターを使ってどのように解決を試みたのか、その結果について報告させていただきます。
成果発表3: 株式会社リモデルパートナーズ 有田 茂 氏
『VR(仮想現実)とAR(拡張現実)を連動させた新たなバーチャル展示会によるリアル商材の流通』
今後「メタバース(3次元仮想空間)」関連事業の成長は加速、特にデジタルコンテンツは新たな市場が形成されていくでしょう。
一方、既存リアル商材の流通は、この変化の波をどう活用していくのか手探り状態かと推測します。
今回の実証では市場規模、成長性、事業採算性からみて誰も取り組まないであろう産業にあえて目を向け、VR(仮想空間)での売場の商品が、現実空間にてAR(拡張現実)により手元で表現される手法にてユーザー反応を実証。
また、今後の量産化課題である商品3D化コストに関し、市販の機材等を活用した生産プロセス改善の可能性も検証しました。
成果発表4: 株式会社小田急百貨店 石川 真 氏
『「郷土玩具×XR技術×クリエイター」による新たな伝統的モノづくり品展示会に関する成果報告』
コロナ禍によるイベント・展示会の機会損失や産業従事者・職人の高齢化などの課題を抱え、縮小傾向にある伝統的モノづくり産業に対し、その文化継承への貢献を目的に、単なる製品展示・販売に留まらず、国際的に著名なクリエイターによるXR技術を活用した没入型コンテンツを提供する新たな展示会を実施した。これにより、今まで郷土玩具に興味がなかった若年層や魅力を十分に感じることがなかった層への訴求を目指した。また、リアル会場・多言語対応のオンライン会場での同時開催とし、出展者・参加者双方にとっての物理的な移動や時間的制約を軽減するウィズコロナにおける展示会モデル構築も目指した。当該展示会に対する成果報告を行う。
成果発表5: 株式会社マイナビ 中島 玄揮 氏
『展示会等のイベントにおけるリアルタイムAI自動翻訳の活用実証実験について』
国内のイベント産業の規模を維持、拡大するため展示会のグローバル化は必須の課題となっています。そうした課題解決の一助となるよう、近年発達が目覚ましいAI技術を利用した高精度のリアルタイムAI自動翻訳ツールを用い、イベントの多言語化対応についての実証実験を行いました。
リアルタイムAI自動翻訳ツールがイベントにおける各場面で実用に堪える精度か、運営における講演・対話(商談)・運営の場面等の場面で、取り入れることが可能な簡便さを有しているか、などを検討し、今後のイベントに活用できるようご報告をさせていただきます。
成果発表6: 一般社団法人アート東京 川上 尚志 氏
『NFTを活用したアート取引市場における展示・流通高度化事業について』
本事業では、実物のアート作品のデジタル化(デジタルレプリカ制作)と、高度化の観点からAR によるバーチャル展示会を開催。加えて、取引高度化の観点からブロックチェーンを活用することで、With/Afterコロナにおける展示会等イベントのあるべき姿の考察とその方法の検証を行い、オンラインを通した商談及びマーケティングに関する技術的・心理的な検証を行うことを通して、新しい時代の展示イベントのモデルを構築した。これにより、多くの展示会等イベントの関係者が、外的要因に左右されない商談や、マーケティングの場の創出、オンライン化による距離的制約を受けずに、海外への積極的な展開または発信を可能とする。
3.経済産業省より 総括、来年度事業に関するご案内
経済産業省 商務・サービスグループ クールジャパン政策課 課長補佐 澤原宜 謙 氏
【お問合せ】
MICEイノベーション研究会事務局(株式会社コングレ内)
メール: mice-innovation@congre.co.jp